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連 載

生誕110年

宮本常一 伝ノート

(1907~81)

「宮本常一伝ノート」の連載をまとめた単行本

『宮本常一を旅する』が河出書房新社より発売。

2017年4月から12月にかけて人間学工房WEBにて連載をしていた木村哲也さんによる

「宮本常一伝ノート」が本になりました!

>>河出書房新社ページ

こちらのサイトでの掲載は出版に合わせて終了しましたので、

改めて本というかたちで宮本常一さんの足跡を巡る旅をお楽しみいただければ幸いです。

 私が『「忘れられた日本人」の舞台を旅する ―宮本常一の軌跡』を河出書房新社から上梓したのは、2006年のことである。文字どおり、宮本常一の代表作『忘れられた日本人』(未来社、1960年)の舞台となった土地を訪ねあるき、関係者に会って話を聞いた旅の記録であった。

 そのあとがきに、「『忘れられた日本人』の舞台以外の土地を旅した報告は、いずれあらためてまとめてみたい」と書いてから十年が過ぎた。

 今年は宮本常一生誕110年の節目でもある。これまで発表せず眠っていた調査ノートの埃をはらい、初めてみなさんにご覧いただこうと思う。

 おおよその構想は、以下に掲げる「目次」に示した。1ヶ月に1回くらいのペースで更新するつもりだ。旅好きな若い読み手が増えることを願って、連載を進めていこうと思う。

 

2017年4月1日

木村哲也

目 次

プロローグ 山口県情島の皆さんへ

Ⅰ 非農業民へのまなざし

01、岐阜県石徹白 日本の非稲作地帯をゆく

02、高知県四万十川の鵜飼 戦火のかなた焼失した調査ノートの空白を埋める

03、高知県月灘のサンゴ漁 旅する土地が結び合う

Ⅱ 瀬戸内海の多様性 戦後の漁業資料調査より

04、愛媛県二神島・由利島 網野善彦と古文書返却の旅

05、山口県佐合島 宮本常一の詫び状返却された古文書

06、大阪府波有手 聞き書きと作品のあいだ調査ノートを読み解く

Ⅲ 離島振興の冒険

07、新潟県佐渡 宮本常一が最も多く旅した島にて

08、高知県沖の島 宮本常一が訪ねてこなかった島で生きる

09、長崎県上五島有川 価値の転換、時代との格闘

 

Ⅳ 写真という方法

10、沖縄県浜比嘉島 一枚の写真の喚起力

11、東京都府中 「懐かしさ」ではなく「現在」を切り取る

12、北海道利尻島 埋もれた記憶を未来につなぐ

Ⅴ 観光文化を語る -若い仲間とともに

13、福島県大内 茅葺民家群を保存する

14、新潟県山古志 村起こしは住民の手で

15、三重県志摩 民俗資料館をつくる

Ⅵ 「日本文化論」への挑戦

16、東北一巡の旅 北から見た日本

エピローグ 歴史の塗り替え なぜ旅をするのか?

木村哲也(きむら・てつや)

1971年生まれ。神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科博士後期課程修了。博士(歴史民俗資料学)。主著に『「忘れられた日本人」の舞台を旅する』(河出書房新社、2006年)、『駐在保健婦の時代 1942-1997』(医学書院、2012年)、『来者の群像 ―大江満雄とハンセン病療養所の詩人たち』(編集室水平線、2017年)がある。

編集室水平線ホームページ >>  https://henshushitsu-suiheisen.themedia.jp

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